あなたの空き部屋アパートを丸ごと一棟民泊にリノベーションしてみたら

もしかしてあなたは、アパートを経営していて、最近なかなか部屋が埋まらずに悩んでいる大家さんではありませんか?

少子高齢化と言う割には近くにどんどん新しいアパートやマンションが建設されて、古い建物は取り壊されていってる。だからと言ってスグに自分のアパート1棟建て替えなんて出来ないしなぁ。なんて考えているかもしれません。

そんなあなたに、突然ですが質問です。

家賃や立地、間取りなど、条件が同じ2棟のアパートがあったとします。ただ、一つだけ違うのは建物の築年数です。

築30年の古いアパートと新築のまだ誰も住んだことのないアパートがあったら、あなたは好んで古いアパートに住みたいと思いますか。

おそらく「住む」ということであれば、わざわざ古い建物を選ぶ人は多くないと思います。もちろん、余程おもむきがあるとか、有名な人が住んでいたとか、特別な理由があればそれはまた別の話ということになります。

つまり単純に、古いアパートは日本人には評価が低いということが言えると思います。日本人は総じて新しいもの好きだからです。これは文化ともいえるでしょう。日本人にはそういうところが有るような気がしませんか。

しかし、ちょっと考えて欲しいのです。「住む」を「泊まる」にして、「日本人」を「外国人」にすればウケがよくなるかもしれません。価値観がガラリと変わったものになるのです。

この記事では、日本人受けしなくなった古いアパートを一棟まるごと民泊に変えるとどうなるか、について考察していきたいと思います。

 

目次

一棟まるごと民泊にできる範囲に限りはある

申し訳ありませんが、すべてのアパートが民泊に変えることができる条件に当てはまるということではありません。

まずは前提として旅館業法上の営業許可をとっての運営になりますので、いま建物が建っている用途地域によっては、どうしても許可が取れないということはありますことをご承知おきください。

その上でアパート1棟民泊にするメリット・デメリットを見ていきたいと思います。

 

デメリット

嫌なことは先に済ませてしまいます。まずはデメリットをみてみましょう。

旅館業の営業許可をとらなければならない

繰り返しになりますが、収益をあげるためには簡易宿所営業の許可か、旅館営業の許可を取得する必要があります。

2018年6月に施行となる民泊新法がありますが、最大で180日までという宿泊制限があります。年間の約半分を民泊として営業できないというのはビジネスとしては難しい面があります。

ですから手堅くいくのであれば、1年365日間、日数の規制なく営業できる許可をとる必要があります。

 

設備にお金がかかる

デメリットとしてはこの許可をとるためには様々な要件をクリアしていかなければならないことです。

建物全部を民泊専用施設にするため、消防設備や水回リ設備、リノベーションにある程度のお金と時間がかかってしまいます。

これを初期投資として準備できるか、よく考えなければいけない部分です。

 

 

メリット

リフォームではなくリノベーション

リフォームというのは古くなった建物をもとに戻すことをいいます。
老朽化して当初よりマイナスになってしまったものを手直しして、最初のゼロの状態に戻すという事です。
これはこれでキレイになっていいのですが、戻すだけではやがてまた同じように老朽化してしまいます。

それに比べてリノベーションは元の価値を変えることです。
「住む部屋」から「泊まる部屋」にすることで性能や価値を変えるのです。プラスアルファの要素を加える事で、ゼロには戻りません。もちろん、使っていけば老朽化はしますが、はじめて訪れた人にとってはそれは特に意味が無いことになっています。

 

隣の部屋を気にしなくていい

アパート一棟まるごと民泊にしてしまうので、同じ階の隣の部屋も、上の階の部屋も滞在者はみんな民泊に来た旅行者ということになります。

だからと言って夜中も関係なく騒ぎまくっていいわけではないですが、開放的になっている者同士、理解できる部分はあるでしょう。近隣住民とのトラブルが起きにくくなるはずです。

 

相乗効果

例えば、よく食べ物屋さんはまとまっていた方が集客効果が高い。ということが言われます。主要な駅やデパートにはグルメフロアーというのが必ずありますよね。とりあえずそこに行ってから何を食べるか考えよう、というように選択肢が広まり、気分的にもラクになります。

それと同じように、民泊が集まっていれば宿泊者もそのアパートの中から気に入った部屋を選ぶということができるようになります。

 

管理がしやすい

投資用のマンションの部屋を都内に何軒か購入して民泊を運営している、という人もいます。それぞれの部屋が離れていれば、例えばクレームや問い合わせがあって急行しなければならないような場面が2件重なったら大変です。

その点、お客さんが1棟にまとまっていればスグに対応できて満足度も高められるし、清掃業務なども合理的かつ経済的に行なえるでしょう。

 

多くの事例を集められる

民泊はまさにサービス業です。お客さんが満足してくれなければリピーターも口コミも見込めません。

そこを突き詰めていくと、あなたの民泊を人気の部屋にするには、どうやったらお客さんが満足してくれるのかを知り、できるだけあなたの運営している部屋に満足度の高い要素を詰め込むということになると思います。

同時に幾つもの部屋を比べて試行錯誤していく事ができれば、お客さんの生の反応を事例としてたくさん集めることができ、それをノウハウとして活かしていける環境にあるといえます。

 

まとめ

あなたのアパートを一棟まるごと民泊にした場合のメリット・デメリットを挙げてみました。

一棟まるごとというのはまだ事例がごく少ないので、実際に運営してみればもっとたくさんのメリットが出てくると思います。稼働率があがれば賃貸よりもずっと儲かるし、忙しく楽しいのではないかと予想できます。

また、デメリットとして挙げた許可取得、設備投資は実際に専門家と相談しながらでないと、具体的な金額などは出てきません。その事自体もデメリットと言えます。

しかし、大変失礼な言い方になってしまいますが、空き部屋が埋まらなくなってきたアパートをそのままにしておいても、老朽化が進むばかりです。待ったなしです。

外国人旅行客が右肩上がりで増加中の今、リノベーションは時代の流れがくれた最後のチャンスかもしれません。是非参考にしてください。

 

 

 

 

 

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この記事を書いた人

夫婦で行政書士事務所を運営しています。
3児の父です。
家族を連れて、日本各地の民泊に泊まりに行きたいです。

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